かつてのサンプリングでは、当該地質をサンプリングした後、一度ロッドをすべて引き抜いてサンプラー(コア)を取り出していましたが、掘削済みのサンプラーだけをワイヤーで取り出すというこのパーカッションワイヤラインサンプリング工法の登場は、アロードリルシリーズの急速穿孔能力と相まって地質サンプリングの工期と精度において飛躍的な向上をもたらしました。以来、PS-WL工法とアロードリルとの組み合わせは、当社の工法、機械製造において中核を構成し続けています。
RPD-100TA
PS-WL工法の迅速な地質サンプリング能力を応用し、トンネル掘削用シールドマシンそのものに搭載できるRPD-100TAが誕生しました。シールドマシンのトンネル掘削に先立って、まずPS-WLを行って前方の地質に帯水層などの危険な地層の有無を確認するためのシールドマシン搭載専用機です。
型式 | | RPD-100TA |
掘削口径 | mm | max.157 |
打撃数 | bpm | 2200/3000 |
回転数 | rpm | max.70 |
トルク | N-m | 790 |
打撃エネルギー | J | 75/45 |
スラスト | kN | 60 |
ストローク長 | mm | 2060 |
機体寸法(L/W/H) | mm | 5420/1100/1850 |
質量 | kg | 12000 |
RPD-130SL-K2-OY
このRPD-130SL-K2-OYもシールドマシンの搭載を前提に設計されました。シールドマシンの型式や、トンネル工事の方法の違いなどにより、このシールドマシン搭載用RPDアロードリルシリーズも様々な型や仕様の違いが生まれてきます。このRPD-130SL-K2-OYは、上記のRPD-100TAと比べて、母機のシールドマシンにビルトインされる前提で製作されており、より大きな掘削径が可能となっています。
型式 | | RPD-130SL-K2-OY |
掘削口径 | mm | max.225 |
打撃数 | bpm | 2200/3000 |
回転数 | rpm | max.72 |
トルク | N-m | 790 |
打撃エネルギー | J | 75/43 |
スラスト | kN | 60 |
ストローク長 | mm | 1650 |
機体寸法(L/W/H) | mm | 3190/1650/1400 |
質量 | kg | 2700 |
シールドマシン(TBM)搭載イメージ
この図はシールドマシンにRPDアロードリルを搭載し、PS-WL工法による先進サンプリング掘削を行うイメージ図です。
シールドマシン、TBM(トンネルボーリングマシン)にもさまざまな型があり、それに合わせたカスタムアロードリルを当社はこれまでに納入してまいりました。
RPD-50TT
このRPD-50TTは当社のRPDアロードリルの中でも垂直方向のPS-WL工法に最も適した機種です。ガイドセル後端のウインチはワイヤーラインサンプラーの回収に役立ちます。また、動力セパレート式で、ドリル本体のクローラー幅が可変式のため、狭隘な場所でも作業が行えるのも大きな特徴です。
型式 | | RPD-50TT |
掘削口径 | mm | max.157 |
打撃数 | bpm | 2200 |
回転数 | rpm | max.38 |
トルク | N-m | 490 |
打撃エネルギー | J | 75/45 |
スラスト | kN | 20/60 |
ストローク長 | mm | 1700 |
機体寸法(L/W/H) | mm | 4150/1400/1800 |
質量 | kg | 2500 |
PS-WL工法のもつ迅速なサンプリング作業性とRPDアロードリルの急速穿孔力の組み合わせは、連続掘削や多点掘削にきわめて適しています。そのため、移動が容易なクローラー搭載型アロードリルが多く使われています。